子供の「ネット依存」防止へ条例改正案 兵庫県がルール作り支援へ

 子供が「ネット依存」に陥るのを防ごうと、兵庫県は、学校や保護者らに利用時間などルール作りの支援を義務付ける青少年愛護条例改正案を県議会2月定例会に提案することを決めた。努力義務で罰則はない。県によると、ルール作りの支援を保護者以外に義務付けるのは全国で初めてという。

子供2割が「毎日4時間超」…全国初“全県民に義務”

 県が昨年、県内の小中高生約3千人を対象にしたインターネットの実態調査では、22%が1日4時間以上ネットを利用し、全体の6・4%にネット依存の疑いがあることが判明した。条例改正は、子供が睡眠障害などを引き起こすとされるネット依存に陥らないようにするのが狙い。

 学校や事業者、保護者らすべての県民が対象。子供がインターネットを利用することの危険性や長時間利用の弊害を認識するよう求めるとともに、利用時間や利用方法についてのルール作りの支援を義務付けている。

 学校では、生徒会でスマートフォンの利用時間を定めたり、市町全体の生徒会を対象にしたネット利用の学習会の実施などを想定。また、事業者では、携帯電話の販売時に有害サイトの閲覧を防ぐ「フィルタリングサービス」の説明などを念頭にしているという。

 県は「ネット依存対策は各家庭や学校の努力だけでは難しく、県民運動として考えてほしい」と説明している。

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