関西の議論

「ドローンが使えない」企業悲鳴 法改正で申請1千件超、許可下りず…利便性と危険性を問い直す

 導入に要した費用は約20万円。アフターケア担当としてドローンを操縦する息子の文嘉(やすひろ)さん(22)はラジコンを触ったことすらほとんどなかったが、3週間程度の練習で安定して飛ばせるようになった。「ドローンには自動制御機能があるので、意外に簡単」と話す。

 だが、改正法施行後はドローンの利用を休止している。住宅密集地での飛行には国交省の許可が必要なためだ。現在は同省に相談中で、「どのような書類を出せば許可が出るのかが分からない。様子を見るしかない」と柴部社長は話す。小さな工務店が「画期的な点検方法」とPRし始めた新サービスも、出ばなをくじかれた格好だ。

 日本建設業連合会や全国建設業協会は、加盟する各企業でのドローン活用状況について「個別の事例までは把握していない」といい、「これから団体としての活用方法を検討する段階」としている。

軍事用からビジネスへ

 法改正のきっかけとなったのは昨年4月、首相官邸の屋上で放射性物質を載せたドローンが見つかった事件だ。改正法は昨年12月10日に施行され、人家の密集地域や150メートル以上の上空、空港周辺を国の許可なく飛行することを禁じたほか、日中の飛行などの基本ルールも定めた。違反した場合は50万円以下の罰金を科すとしている。

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