インフルエンザ患者急増 前週比2.5倍 警報レベル超えか 新潟

 18日から24日までの1週間に県内で報告されたインフルエンザ患者数は前週の約2.5倍に急増し、深刻度が高く大流行の恐れがある「警報」のレベルに近づいている。既に県は今季初の「注意報」を20日に出しており、泉田裕彦知事は27日の記者会見で「症状のある人はマスクを着用して他人に移さないよう心掛け、早めに医療機関を受診してほしい」と、感染拡大の防止に努めるよう県民に呼びかけた。

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 県によると、定点観測の対象としている県内94の医療機関から報告された18~24日の患者数は計2752人で、前週(11~17日)の1109人、前々週(4~10日)の539人と比べて拡大の一途をたどっている。1つの医療機関当たりの平均患者数は29・28人に達し、足下では国が定めている警報レベルの30人を超えている可能性が高い。

 県内の13管内のうち最も平均患者数が多いのは46人の新潟市保健所管内で、佐渡(44・67人)、魚沼(42人)、新発田(38・38人)と合わせ、4管内で既に警報レベルを超えている。三条や村上など7管内は注意報レベル(10人)を上回り、同レベル以下は十日町と糸魚川の2管内だけだ。

 県によると、休校や学年・学級閉鎖を27日に実施した小中高校(国立を除く)は公立、私立を合わせて計66校に上る。上越市立大瀁小と佐渡市立河原田小の2校・16学級が休校し、学年・学級閉鎖は小学校61校、中学2校、高校1校の計64校・120学級。

 昨季は1月14日に初めて県内全域に注意報、1月28日に警報が出ており、今季の流行の早さは平年並みとなっている。

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 ■インフルエンザの県内13管内別の患者数

       実数   平均

 新潟  1196 46.0

 新発田  307 38.38

 新津    37 12.33

 三条   281 28.10

 長岡   313 20.87

 魚沼    84 42.0

 南魚沼   62 20.67

 十日町   25  8.33

 柏崎    57 11.4

 糸魚川   22  7.33

 村上    64 21.33

 佐渡   134 44.67

 上越   170 17.0

  計  2752 29.28

 ※単位:人。定点観測の94医療機関が対象。平均は1つの医療機関当たり

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