美浜町特産の「へしこ」のブランド化や品質向上を目指し、町内の生産業者や販売業者で作る「美浜へしこ組合」が発足した。25日に初の試みとして、材料のサバの試食などを行う「食選会」を開催。一括仕入れなどを視野に一体となって、へしこの品質向上や販路拡大に取り組む。
へしこは、魚をぬか漬けにした保存食で、サバを使ったへしこは同町の特産となっている。町では、平成17年に「へしこの町 美浜町」を商標登録。ゆるキャラ「へしこちゃん」を誕生させるなど、へしこのPRを進めてきた。
町内には生産業者や販売業者の団体がなく、一体になって取り組みを進めるため昨年12月、美浜へしこ組合を立ち上げた。町内で製造や販売に携わる13の事業者が全て参加し、町が事務局として運営をサポートする。組合長には、千鳥苑社長の橋本富夫さんが就いた。
25日に同町で開かれた食選会には、組合員ら約20人が参加。将来的に、組合で一括して材料のサバを仕入れ、コストダウンを図ることを目指し、卸業者から取り寄せた大きさや値段が異なるサバを試食するなどして状態を確認した。組合員らは、仕入れ後の保管方法や配送方法の課題を話し合い、一括仕入れの可能性を探った。
橋本組合長は「へしこの知名度は全国的にも上がってきている。質のいいへしこを価格を抑えて提供することで、ブランド化につなげていきたい」と話していた。