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今年のリオ五輪、2020年の東京五輪と、高まる五輪熱-。千葉・船橋に、五輪で使用されるハンマー、砲丸などの投擲(とうてき)器具で高いシェアを誇る陸上競技用具メーカー「ニシ・スポーツ」(東京)の船橋工場がある。同社製ハンマーは、2012年のロンドン五輪でも、銅メダルの室伏広治選手ら男子ハンマー投げの全投擲の7割以上で使われた。同工場で、世界のトップ製品を生み出す職人技を見た。
(山本浩輔、写真も)
同社は、昭和26年の創業。ハードルなどの陸上用具や計測用機器、スポーツウエアなどを製造している。ハンマーや砲丸、円盤、やりといった投擲器具は昭和56年以降、一貫して船橋工場で製作されてきた。現在は、宮崎大輔さん(30)ら職人2人が担当している。
同工場で製作されるハンマーのヘッド(球)部分は、ダクタイル鋳鉄と呼ばれる強度のある金属で作られた外壁部に、重い金属である鉛とタングステンを流し込む独自の手法で作られている。