阪神大震災21年

尼崎の人情銭湯「築地戎湯」 液状化被害も乗り越え、4代目辻野さん「続けてよかった」

 14年春に新装開店すると、「掛け流しの銭湯は珍しい」とインターネットなどで評判が広がり、全国から温泉ファンが訪れるようになった。

 築地地区の区画整理などは19年に終了。狭かった路地は道幅を広げ、町家の代わりに集合住宅が並ぶなど、街は様変わりした。

 辻野さんの妻、スエ子さん(70)は「昔のような近所付き合いはなくなった」と寂しがるが、「この銭湯がご近所さんが集まる場所になったら」。辻野さんも「大衆の生活に最も寄り添っているのが銭湯。『ありがとう』と帰っていくお客さんを見ると、震災後も続けてきてよかったなと思うね」とほほ笑んだ。