軽井沢スキーバス転落

事故の瞬間、記憶なく「なぜ自分が生き残ったのか…」 生き残った乗客を悩ます「サバイバーズ・ギルト」とは

 別の男子大学生(22)は、カーブでブレーキを使っておらず、「このスピードで大丈夫かな」と思ったという。左側の席に座っていたにも関わらず、右車線側のガードレールが見えて、「おかしい」と気付いた次の瞬間に強い衝撃を感じ、後は記憶がない。

 「気付いたら、自分はバスの車内にはいたけれど、真っ暗な目の前がふさがれたような暗闇で、何も見えなかった」と振り返る。

 女子大学生(19)も同様に事故のそのときを覚えていない。

 山道のカーブもすごい勢いで曲がっていたので、「運転が荒いね」と友人と目配せし合っていたが、2回目の急カーブでカーブとは逆方向に思いっきり体が引っ張られ、ガタガタと舗装された道路ではないところを走っているような感覚があった。女性の「キャー」という叫び声が聞こえたが、そこから記憶がない。

 気がついたら、外に倒れ、土の上に横たわっていて隣にバスが見えた。「どうやってバスから外に出てしまったのかも記憶がない」。隣の座席にいて目配せしあっていた友人、池田衣里さん(19)は帰らぬ人となった。

ギアはニュートラル、事故は人為的ミスの可能性

 被害者のうち、乗員2人を除いた13人は全員が大学生。16日から大学入試センター試験が始まるため大学で授業がなかった事情もあり、乗客39人のうち32人は大学生だった。ゼミ仲間やクラスメートなど気心の知れたグループで参加した人が多かった。

 これまでの長野県警の調べによると、事故車両の運行記録計(タコグラフ)の記録紙を確認した結果、事故直前の速度は時速80キロ前後で、制限速度の50キロを大きく上回っている。

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