さよならカマキン(近代美術館鎌倉) 戦後文化を牽引、最後の展覧会開催中

さよならカマキン(近代美術館鎌倉) 戦後文化を牽引、最後の展覧会開催中
さよならカマキン(近代美術館鎌倉) 戦後文化を牽引、最後の展覧会開催中
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 日本初の公立近代美術館として戦後間もない昭和26年に開館した神奈川県立近代美術館鎌倉(鎌倉市、通称カマキン)が、今月いっぱいで一般公開を終え、3月末に閉館する。65年の歴史に幕を下ろす最後の展覧会が開かれている。(黒沢綾子)

 「まずは建物にご苦労さまと言いたい。あなたは誠に美しく可憐(かれん)で、その活動も含め戦後文化の精華でした。本当にありがとう」

 16日夕、同館と縁の深い美術関係者ら約500人が出席し開かれたお別れの会で、水沢勉館長は、坂倉準三設計によるモダニズムの名建築にこう語りかけた。老朽化や鶴岡八幡宮の敷地の借用期限などにより、まもなく美術館としての使命は終えるが、本館建物は保存される見通し。

 昨年4月からの最終年度、同館は通年企画展「鎌倉からはじまった。1951~2016」を3部に分けて開いてきた。65年の歩みを現在から過去へとさかのぼる構成で、開催中の「パート3」では同館誕生から15年間の草創期を振り返っている。占領下、文化復興を願う県知事や文化人らの熱意で生まれたのは、建物も理念も「近代」に特化した本邦初の美術館だった。戦時中の文化的抑圧を反省し、国際的な視野で近現代の芸術を見つめることで、未来を形成しようと意気込んだのだろう。

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