スポーツ茶論

2002年W杯で世界が驚愕 日本人の「おもてなし」は国際常識になった 別府育郎

 ブラジル-ベルギー戦が行われる神戸ウイングスタジアムに向かう路上で、カナリアイエローのブラジルユニホームのレプリカを売る夫婦者に声をかけた。アルゼンチン人だった。

 「アルゼンチンが負けてしまったから、ブラジルのものに切り替えた。それにしても、これほど売れるとはね。なんでよその国のユニホームを競うように買うのか。アルゼンチン人はアルゼンチンを、ブラジル人はブラジルを応援することしか考えない」

 喜々として黄色いシャツに着替えて競技場を目指す日本人の集団を見ながら、彼らはそう話した。

 日本人だって日本を応援する。だが素晴らしいプレーをみせるチームには惜しみない声援を送る。

 それが日本人なのだと胸を張りたい気持ち半分、国際常識からは外れているのかな-の懐疑半分、少し複雑な思いもした。

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 昨年、イングランドで開催されたラグビーW杯で、日本は優勝候補の南アフリカに逆転で劇的勝利を挙げた。国際映像で印象に残るのは、ゲーム最終盤のスタンドで日本の桜のジャージーに身を包み、全身であらん限りの声援を送る地元女性の姿だった。

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