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約20年前に放送されたNHKのドキュメンタリー番組「映像の世紀」。19世紀末から20世紀末の映像をつなぎ合わせ、俯瞰(ふかん)的に20世紀を振り返った番組作りが高い評価を集めており、現在は続編「新・映像の世紀」が放送中だ。両番組は制作に際し、映像の調達や権利関係の交渉など、苦労の連続だったという。両番組の制作に携わった、NHKの遠所尚志エグゼクティブプロデューサーらに話を聞いた。(本間英士)
「映像の世紀」が放送されたのは平成7~8年。先の大戦から50年、冷戦も終わり、20世紀の総括が求められた時期だ。米国立公文書館など世界各地のアーカイブが映像を整理するなか、NHKはその「映像」に着目した。
「しかめ面したドキュメンタリー番組を作ったところで視聴者は見てくれない。とにかく映像として面白いものは見せまくると割り切りました」
当時、同番組の制作統括を務めていた河本哲也氏は、番組公式サイトに掲載されたインタビューでこう振り返る。