iRONNA発

共和国は蘇ったか 暗黒卿と語るアベノミクス 田中秀臣(上武大学ビジネス情報学部教授)

 そしてこの暗黒卿と当時、構造改革主義(郵政民営化すればデフレも脱却などという小理屈)をめぐって広大なネット要塞の片隅で直接、ライトセーバーを交えることになった。

ブーン ブーン

 暗黒卿 「フォースを身につけたな、若きリフレ派よ。だがまだジェダイではない」

 僕 「僕の力を見くびるな!」

 バシュバシュ。だが暗黒卿の暗黒闘気はすさまじい。あやうくネット空間の穴に滑り落ちそうなった。危機一髪的状況だ。いや危機一発的状況だ。だがそのときに暗黒卿はとんでもないことを口にしたのだ!

 暗黒卿 「アイ アム ユア ファーザー」(俺もリフレ派だ)

 僕 「!?」

 そのあとのことはよく覚えていない。ただ実際の世界では、誰が悪で誰が正義かなんかあらかじめ運命づけられていないってことだ。いまは帝国軍の残党であるアベニクシーズや、またシラカワーズ、キノシターズらの手ごわい軍団と日々闘っている。そのなかで思うのだ。フォースには実は正義も悪もともに許す力があることに。フォース(金融政策の力)をうまく使えば国民は豊かになり、そして間違えれば国民は困窮する。そしてこの世界が続くかぎり、この力は人々とともにあり続けるだろう。

 フォースと共にあらんことを。

(注1)緊縮はダークサイドにつながる。緊縮はデフレに、デフレは停滞に、停滞は苦しみにつながる(あるリフレ派のマスターの名言)

(注2)なにか嫌な予感がする。

田中秀臣

1961年生まれ。経済学者。専門は日本経済思想史、日本経済論。早稲田大学大学院経済研究科博士後期課程単位取得退学。上武大学ビジネス情報学部教授。

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