主張

台湾政権交代 民意踏まえ賢明な道探れ

 台湾の総統選挙で野党、民主進歩党(民進党)の蔡英文主席が与党、中国国民党の朱立倫主席を破った。

 直接投票制が導入されて20年となる総統選が、民主的手続きにより行われたことを歓迎したい。その結果、3回目の政権交代が実現し、台湾初の女性総統が誕生する。

 蔡氏勝利の意味合いは、「過度の対中接近」にブレーキをかけたことにある。

 国民党の馬英九総統は2期8年の政権期間中、経済関係の強化を軸に中国への傾斜を急速に強めてきた。台湾世論は中国との関係について「中台統一」でも「独立」でもない「現状維持」を望むものが多数とされてきた。

 台湾を中国の一地方と見なし、武力統一も辞さない原則を崩さない中国共産党は、今も軍事力で台湾を威嚇している。それは、東シナ海や南シナ海において、力ずくで現状変更を図ろうとする姿勢と共通するものだ。

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