経験が乏しい大型バスの運転に加え、現場は複数のヘアピンカーブを過ぎた後、100メートル当たり6・5メートルの下り坂だった。このため、最初のガードレールへの接触は、ハンドル操作などの運転ミスが原因となった可能性がある。
車両不具合?
「これまで現場で死傷者が出るような事故は記憶にない。経験不足だけで、あれだけの事故が起こるだろうか」。事故が発生した国道18号を管理する国交省高崎河川国道事務所の担当者は首をかしげる。
事故当時、現場の気温はマイナス3・3度。だが、路面は乾燥し、道路環境も通常と変わらなかったため、ドライバーの運転ミスには懐疑的だ。
国交省などによると、運行する大型バスの車齢平均は約11年。事故車両は運行開始から13年超がたっていた。直近では27年9月に車検を受けていたが、累積走行距離などは分かっていない。長野県警などはブレーキやハンドルといった車両の勤続疲労の状況も調べる方針だ。