台湾・総統選

中国、台湾と外交関係の奪い合い再開へ、民進党次期政権に圧力、「独立志向」を警戒

 関係筋によると、蔡英文次期政権の政策や台湾の世論を見極めながらも、中国は「馬政権時代に封印してきた台湾との外交戦を再開する」という。台湾が外交関係をもつ中米・太平洋・アフリカ諸国など20カ国以上に、チャイナマネーをチラつかせて台湾と断交させ、中国と国交樹立するよう求める外交圧力だ。

 かつて中台は、それぞれが「中国を代表する唯一の政権」を主張して、外交関係を結ぶ国の奪い合いを繰り広げた経緯があるが、対中融和策に転じた馬政権時代に入ってから、中国は取引材料として台湾との外交戦を休戦していた。

 さらに、台湾との貿易や観光客の訪台、中台間の直行便で新たな規制を設けるなど、経済面からも圧力をかけるものとみられる。

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