「特区民泊」基準づくり足踏み 政府内で見解分かれ

 しかし、内閣府が事務局の国家戦略特区ワーキンググループの一部の民間委員が、特区民泊は7日間以上の滞在を条件とすることから「住宅使用にあたる」との考えを表明したため、国交省が自治体への通達を控える状況となっている。

 このため大田区は、参入予定の業者から審査基準の公表時期を尋ねられた場合、「通達がこないので『1月中旬から下旬』と答えるようにした」と話す。

 大田区では、審査基準のほかガイドラインなどを作成した上で、安全・衛生の観点から書類審査と実地検査を行うため審査は約2週間を見込んでいる。このため、認可全体のスケジュールが遅れる可能性が強まっている。

 大阪府も2月中旬に審査基準を示す予定で、政府見解の統一が急がれる。

 マンション管理士の資格を持つ桃尾俊明弁護士は「民泊の是非を住民で決め、管理規約を望ましい形に改定しておくことでトラブルを抑制できる」とした上で、事後にトラブルが起きた場合については「裁判で『必要な平穏さ』を個別に判断されることになるだろう」と話しており、マンションの住民間で事前に民泊導入について理解を深めることが重要だと指摘している。

 特区民泊 国家戦略特区法に基づき、自宅の一部やマンションの空き部屋などに観光客を有料で宿泊させること。訪日客の急増による宿泊施設不足対策などが目的で、都道府県知事らの認定が必要。東京都大田区と大阪府がすでに条例を制定し、施行に向け準備している。一般的な民泊は、原則的に旅館業法に基づく許可を得る必要がある。

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