話の肖像画

世界エイズ・結核・マラリア対策基金局長 國井修(2)負けず嫌い…必死に学んだ

 自治医大に入ってからは、早く夢を実現したくてソマリアの難民キャンプでボランティアをしたり、タイのバンコクでスラムのフィールド調査をしたり、途上国の現場を見ようと貧乏旅行もしました。

 〈中でももっとも行きたかった国がインド。初めてのインドでは、カルカッタ(現コルカタ)で、「神の愛の宣教者会」を創設して貧しい人々に尽くしたマザー・テレサに会った〉

 マザーに「将来あなたのような仕事をしたいが、今何をすればいいでしょうか」と問うと、「まずはしっかり学んで大学を卒業しなさい」と言われました。学業が二の次になっていた自分には耳の痛い言葉でしたが、しばらくしてその意味が分かった。マザーは、学べるときにきちんと学ぶことが将来につながるとおっしゃりたかったのだと思います。

 大学4年時には、1年休学してインドに留学しました。伝統医学の「アユルヴェーダ」を学びに行ったのですが、これが奥が深い。ヨガにも夢中になりました。キリスト教を信じる私がヨガを修行することには抵抗もありましたが、続けるうちに自分の精神をコントロールできるようになった。困難を軽く受け止め、忙しくてもストレスをためずに流せるようになったのはヨガと瞑想(めいそう)のおかげです。(聞き手 道丸摩耶)

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