成人式DQN

超ド派手…花魁姿にカラフル羽織袴 北九州、周辺・お祭り騒ぎ…式典・静粛の棲み分け

 「雷神のように小太鼓を背負ってみたい」「スパンコールをちりばめた白い着物がほしい」などの要望にも応えるうちに、沖縄や関西から注文が来るほどの有名店になった。

 「日本一過激」「お祭り騒ぎ」「DQN(ネット用語で非常識な人)がいっぱい」

 北九州市の成人式の様子は毎年、ネットで話題となる。このありさまに眉をひそめる地元の人も多い。市は今回、新成人に「きちんとした服装」で参加するよう、異例の呼びかけをしたが、会場周辺を見る限り、呼びかけの効果はなかったようだ。

 周辺には警戒の警察官の姿も目立つ。「今日はもう、何もしませんから」。ある新成人が気軽に声をかける。警察官は「当たり前だ!」とすかさず応じていた。

「式典の邪魔しないなら、別に」

 ただ、周辺に比べると、式典が行われる会場内は驚くほど静かだった。周辺で騒ぐ新成人は、会場内には立ち入らないからだ。混乱もない。

 大阪の大学に進学し、この日のために帰省したという吉岡一さん(20)は、新調したスーツで参加した。「派手な格好の同級生もいました。自分はあんな風に騒ごうとは思わないけれど、式典の邪魔をしたりしないなら、別によいと思う」と語った。

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