ビジネスの裏側

爆買い需要や美容男子も取り込め…化粧品は着る時代!? 繊維各社が続々新商品

 一方、全国のイオンなど450店で昨年10月発売された「着るスキンケア」をうたう婦人肌着には、肌を弱酸性から中性に保つ東洋紡STCの新素材「ペーハケア」が採用された。

 グンゼも昨年2月、米ぬか由来の美容成分やコラーゲンなどを配合したストッキングやタイツなどのシリーズ「コスメディカル」を発売した。肌の渇きを防ぐほか、太ももの付け根やひざの裏を締め付けない縫製により、ゆがんだ骨盤を正したり、老廃物がたまる原因となるリンパや血流の滞りを防いだりする特長がある。

時代が追いつく

 実は10年以上前にスキンケア衣料が、複数のメーカーから肌着やタイツなどに商品化されたことがある。しかし販売を終えたものもあり、息の長いヒット商品にはならなかった。ただ、最近は化粧品市場で肌のトラブルに悩む中高年女性の需要が拡大している。

 昨今のスキンケア衣料の開発事情について、グンゼの担当者は「衣料用途を商機と見る化粧品の原料メーカーと、機能性衣料の次なるヒットを狙う繊維各社の思惑が一致し、開発の再燃につながっている」と説明する。一方、「吸湿発熱素材を使った保温肌着市場が頭打ちとなるなか、美容・健康分野に活路を見いだす繊維メーカーは多い」(東洋紡担当者)との指摘もある。

 ターゲットは中高年女性だけではない。近年、国内の化粧品市場を盛り上げている訪日外国人客や、美容意識の高い男性に広がるとの期待も高まっている。

 帝人は「約5年の開発期間を費やし、化粧品として販売できるようにしたのも今後の販売戦略をにらんでのこと」と明かす。

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