北朝鮮核実験

「挑発は5月の党大会までか」伊豆見元・静岡県立大学教授(国際関係論)

 今回は、ミサイル発射→国際社会の反発→逆ギレして核実験-という過去3回のパターンと違うが、真冬の時期にミサイル発射は難しいので、成功する可能性が高い核実験となったのだろう。

 核実験を行ったのは、国際社会の反発を必要としていたためだ。5月の朝鮮労働党大会で「明るい展望が描けないのは国際社会が北朝鮮をつぶそうとしているせいだ」と、責任転嫁をしたかったからだ。

 党大会後には、挑発的な対応をやめるかもしれない。というのは、金正恩第1書記が1月1日に述べた「新年の辞」と6日の核実験が矛盾しているからだ。新年の辞は核を抑制し、経済建設と核開発を同時に進める「並進路線」にも触れていない。むしろ経済優先のため国際協調をにおわせている。

 今後の動向を見極める上で注目すべきは、党大会での金第1書記の政治報告だ。新年の辞とトーンが変わり核に言及していたら別だが、矛盾していなかったら元に戻るかもしれない。

 北朝鮮は、中国にとって自分たちが必要な国であり簡単に見捨てないし、これからも貿易や投資、援助などでケアしてくれると判断している。中国の足元を見ているので、今後も挑発に出る可能性はある。

 従来だと国際社会の強い圧力に反発して核実験を行ってきた。今回は先に核実験をしてしまった。今後、国際社会の強い反発、圧力を北朝鮮がどうするかだ。逆ギレせず、しのぎながら党大会を無事終えるのか。いつものように逆ギレ路線に出るのか-この2パターンが考えられる。

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