経済インサイド

「指定席の切符拝見もうやめます!」 ついにJR東海が東海道新幹線で今春廃止へ 真の狙いはここにあった!

 しかし、何より重要な効果といえそうなのは、セキュリティーの向上だ。

 パリ同時多発テロ事件は「ソフトターゲット」を狙うテロ対策強化の必要性を改めて突きつけた。乗客1人が巻き添えで命を落とした昨年の車内焼身自殺事件も記憶に新しい。JR東海は従来、車内検札を続ける理由を「防犯上の観点」と説明していたが、それでも同事件は防ぐことができなかった。

 しかし業務負担の減った車掌が車内を巡回して不審者に目を光らせれば、不測の事態を未然に防げる可能性が高まるのは間違いない。

 実際、柘植康英社長は15年11月19日の定例会見で「検札を一部廃止しても、予約データのない席に座っている乗客への注意や、安全確保のための巡回には引き続き力を注ぐ」と強調している。

 乗客のくつろぎ向上、限られた指定席の効率的な活用、収益アップの効果、そしてセキュリティー向上…。開業から52年で初めてとなる方針転換には、一石四鳥の効果が期待できるというわけだ。(山沢義徳)