経済インサイド

3位転落に焦り? ローソンがなりふり構わぬ電子マネー攻勢 吉と出るか凶と出るか…

 矢継ぎ早に電子マネーやポイントサービスの拡充で顧客の囲い込みを図るローソンだが、流通業界に詳しい日本経済大の西村尚純教授は決済手段を多様化することは評価しつつ「なりふり構わずに顧客を自社の経済圏に囲い込む印象だが、急にサービスを増やすと顧客も何が得か分からず混乱しかねない」と話す。セブンは、電子マネーでは自社の「ナナコ」を軸足に置き、ファミマは共通ポイントサービスではTポイントを中心にしているように、一定期間後ローソンも電子マネーや共通ポイントサービスについて分かりやすい形に集約する必要性も指摘する。

 野村総合研究所の試算によると、電子マネーの決済額は15年度の約4兆9000億円から20年度には約11兆3000億円に拡大する見通しだ。

 セブンへの対抗という点で、ファミマも参加するワオンを導入しつつ、独自の電子マネーの普及を目指す戦略が功を奏すのか。大手3社に集約されるコンビニ業界。3位になるローソンの次の一手が注目されそうだ。(永田岳彦)

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