主要121社アンケート

株価は9割が「強気」予想

 景気の先行きを占う上で欠かせないのが、為替や株式の動向だ。企業にそれぞれの相場観を聞いた。為替の適正水準を尋ねたところ、無回答を除き「116~120円」(32%)と「121~125円」(26%)に回答が集中した。製造業を中心に「為替の急な変動は望まない」(機械)との声が目立った。

 足元の為替水準に対しては「ややプラス」との回答が50%に上った。貿易建値を円建てにするなど「為替の影響を受けにくい事業構造にしている」(化学)企業が増えたためとみられる。「ややマイナス」とした企業は9%で、「日本人の海外旅行が鈍化する可能性がある」(旅行)などの声が聞かれた。

 一方、株式市場については堅調な相場を見込む声が多い。3月末にかけての日経平均株価の上値予想を聞いたところ「2万円台」の回答が58%を占め、「2万1千円台」(18%)、「1万9千円台」(13%)と続いた。約9割が足元の株価水準と同等かそれ以上と判断した。

 企業は「参院選に向けた政策への期待や円安基調の継続」(保険)や「企業業績の改善や国内景気の回復期待」(銀行)などを、株式相場のプラス材料と評価している。

 一方で「原油安、米国利上げ、欧州景気」(食品)や「中国経済の減速」(商社)などの懸念材料も企業からは聞こえる。為替と同様に、国際経済の安定が、相場の支えとなりそうだ。

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