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モロボシ・ダンの名を借りて
〈世界にもその名を知られる日本発の宇宙人ヒーロー「ウルトラマン」のシリーズが来年で50周年を迎える。中でもシリーズ最高傑作との呼び声が高い「ウルトラセブン」。その地球での仮の姿、モロボシ・ダンを演じた〉
同じ年の1月から原田芳雄さん主演のドラマ「天下の青年」にレギュラー出演していた頃、セット撮影の際に見学に来ていた人がいて。誰かのマネジャーか、それとも誰かを目当てで見に来たのかぐらいに思っていた。それが円谷プロの演技課の新野(悟)さんだった。「今ウルトラマンをやっているんだが、次のウルトラシリーズの主役を探している。森次さんを推薦したい」と声を掛けられてね。まだ当時の企画書は「ウルトラアイ」というタイトルでした。
〈その後、同プロ創業者の円谷英二氏をはじめ、脚本家の金城哲氏、監督の満田●(=のぎへんに斉)(かずほ)氏らと面接。正式タイトルが「ウルトラセブン」と決まった作品の主人公、モロボシ・ダンがここに誕生した〉
当時はいち新人の気持ちにすぎなかった。ただ1年の長期シリーズと分かっていたので、「これを全うすれば次が見えてくる」という思いが強かったね。ステップのひとつとしてとらえていた、ということです。
〈セブンでは他の隊員と違い、宇宙人という設定だったため、共演者とあまりコミュニケーションを取らないことを心がけていたという〉