京都検定1級記者の都めぐり

美しく大人っぽく…店出し後に成長する舞妓さん

【京都検定1級記者の都めぐり】美しく大人っぽく…店出し後に成長する舞妓さん
【京都検定1級記者の都めぐり】美しく大人っぽく…店出し後に成長する舞妓さん
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 舞妓(まいこ)さんのデビューにあたる「店出し」の日はやはり格別である。12月1日。この日から舞妓さんになる叶菜(かのな)さんは当然だが、こちらも元日を迎えたようなシャンとした気持ちになる。シャッターボタンを触れている指先も緊張し、最初のひとコマがなかなか押せない。

 着付けを担当する男衆(おとこし)さんが、黒紋付きの着物に続いてだらり帯をリズミカルに締めていく。それを真剣な表情で鏡を見ながら整えていく叶菜さん。

 雲ひとつない天から暖かな日の光が差し込む。まっさらな空気が充満した室内にキュッ、キュッと響かせる帯のすれる音に後押しされながら、やっと2回続けてシャッターを切った。

 舞妓さんにもいろんなタイプがいる。叶菜さんの場合はおっとりしている性格もあるのだろう。ひと月ほど前からみせていた見習い舞妓「半だらさん」姿のときから、なんとなく大人の雰囲気を漂わせていた。

 それだけに装いがすっかり整ったとき、普通は感じるはずの、最初の違和感というものがまったくなかった。あまりに鮮やかに着こなしているので、冗談ぽく「もう、『おふく』でもいけるんと違う?」と声をかけてみた。

 おふくは店出し後2~3年を経たお姉さん舞妓が結う髪形のこと。こちらの声にパッと表情を崩した叶菜さんが、叶家のおかみさんに「にいさんが、おふくでもいけると言うんどす」と話すしぐさが、また大人っぽい。

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