市によると、「のうりん」のキャラクターを使ったスタンプラリーは昨年から始まり、1~3弾までのポスターには批判がなかった。そのため、市の担当者は「胸がそれほど大きくないキャラは問題でなく、胸の大きいキャラは問題となると、なかなか線引きが難しい。ツイッターなどでは、『自分も胸が小さいほうではないが、それが不快とされることに戸惑う』といった内容の投稿もあった。(批判する人は)胸が大きいのは『いやらしい』という偏見があるのかも」。
同市は、絵柄を変更した新しいポスターを作り、スタンプラリーを継続。今後は絵柄の選定に注意するというが、「のうりん」をまちおこしに役立てる方針に変更はない。「住民5万5000人のまちに、3000人が訪れた。市の観光資源として大事にしたい」と話す。
「のうりん」のモデルとなった実在の県立高校には、国内のみならず海外からもファンが聖地として、写真撮影などに訪れている。校長は「『のうりん』は全くのフィクションなので、女子生徒が現実の自分と重ね合わせ、不快に思っているようなことはないようだ。ただ、『私たち、あんな実習服の着方しないもんね』という話をしているのは聞いたことはある。総じて生徒のスカートは長く、真面目に授業や実習に取り組んでいる。ファンたちもフィクションと現実を分けて考えているはず」と困惑気味に話す。