歴史事件簿

南太平洋海戦(上) 「俺が大和で…」焦る山本五十六 日本軍に立ちはだかったレーダーとヘンダーソン飛行場

 ところが、まったく敵艦に発見されることなく、島のエスペランス岬の明かりが確認できるほどに近づくと18ノットで突入を開始。13日午後11時35分、味方偵察機が吊光弾を落として目標を示すと36分に金剛が砲撃を始め、その1分後に榛名が続いた。

 両戦艦は対艦用の徹甲弾のほか対空用の零式弾、開発されたばかりの三式弾を使った。発射後に砲弾から飛び散った数百の焼夷(しょうい)弾が航空機を炎上させる効果があった。

 東に進み砲撃を加えると反転し、再び攻撃した。目の前が一瞬見えなくほどに真っ白な閃光(せんこう)を放ち、飛行場から猛火が上がるのを確認する。ルンガ岬の米軍が探照灯で金剛を見つけて応戦するが砲弾は届かず、逆に金剛の副砲で反撃される始末だったという。

 砲撃中止は14日午前零時56分。両艦で撃った砲弾は966発だった。飛行場は火炎地獄を化し、多くの施設や滑走路、50機以上の航空機を破壊する戦果をあげる。直後に重巡「鳥海」なども砲撃に成功している。

 これでダメを押したと思ったのだろう。陸軍第17軍は船で到着する増援部隊と総攻撃を予定していたが、ヘンダーソン飛行場からの攻撃機に増援部隊は全滅させられる。戦艦で叩いても音をあげないヘンダーソン飛行場。こうなると機動部隊に頼るしかなくなった。(園田和洋)

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