農村の古民家で「リラックスオフィス」いかが? 京都・南丹市、企業誘致で過疎化脱却図る

約25年間空き家となっている民家を視察する企業関係者たち=京都府南丹市美山町
約25年間空き家となっている民家を視察する企業関係者たち=京都府南丹市美山町

 過疎化に悩む農村の古民家に企業や団体の小規模オフィスを誘致し、新たに地域活性化をはかろうという取り組みを京都府南丹市が始めている。定住促進や空き家対策が目的。11月に初めて行われた現地見学会は盛況で、東京や大阪などからIT企業やサービス業など27社35人が参加した。

 対象は南丹市美山町の大野地区。かやぶきの里などで知られ、7月に全線開通した京都縦貫自動車道を利用すれば神戸や大阪方面に約1時間で出られるなど交通面でも便利になった。

 一方で、少子高齢化の影響で平成18年に約1030人いた地区の住人は年々減少。現在は約800人で、しかも60歳以上の高齢者が約半数を占める。地区内にある大野小学校(児童21人)も近隣小への統合が決まり、来年3月で閉校される。市は「若者の就職先もなく、このままでは人口減少に歯止めがかからない」と、今年度から小規模オフィスの誘致に踏み切った。

 11月19日に行われた現地見学会には、市が予想した以上の企業が参加、高齢化などで住む人がおらず、維持が難しくなった古民家3軒を視察した。

 約25年間空き家になっているという民家は、建物を含めた土地が約7千平方メートルもあり、所有者は無料での譲り渡しを希望している。ほかにも、月1万~2万円で貸し出す古民家もあり、いずれも破格の値段だ。

 見学会に参加した企業の中からは「自然豊かな環境が魅力的」「地域住民との交流がある」という声が上がる一方、「インフラ整備が不安」との声も。