料理の科学

おせちは塩分に要注意 国の目標摂取量の3倍超、上手に減塩して楽しもう

 このデータを基に、仮にすべて食べたとして計算してみると、1食当たりの食塩摂取量は8・6グラム。3食おせち料理ばかり食べれば1日当たり25・8グラム。三が日ずっと続けると77・4グラムにも上る。多くの家庭で使われている瓶入り食卓塩(100グラム)の8割近い分量だ。

 一方、国民の健康な生活のため食事摂取基準を定めている厚生労働省は今年4月、1日当たりの食塩の目標摂取量(18歳以上)を男性は以前より1グラム減の8グラム未満、女性は同0・5グラム減の7グラム未満に改訂した。おせち料理は一年のうち正月だけとはいえ、この目標値の3倍を大きく超えている。

 ちなみに、世界保健機関(WHO)のガイドラインでは、食塩の目標摂取量を成人で1日当たり5グラム未満と定めており、「世界標準」はもっと厳しい。

食塩の過剰摂取で高血圧や動脈硬化に

 食塩は、ナトリウムと塩素からできている。ナトリウムは体液の浸透圧の調節や、筋肉の収縮・弛緩、神経の情報伝達、栄養素の消化・吸収など多様な機能を担っており、生命の維持に欠かせない。

 ただ、食塩を過剰に摂取すると悪影響が出る。生物は体内の水分量を、ナトリウム量と連動して調節している。ナトリウムが増えて濃度が上がると、それを薄めるために水分が増加。これによってむくんだり、体内の血液量が増えて血圧が上がったりする。

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