暮らしの注意報

「ママ友」は友じゃない 「うちの旦那に手を出そうとしている」「借金して返さない」…SNSでイジメ拡大

 佐藤弁護士は「悪質な場合、犯罪になることもある」と警鐘を鳴らす。事実と違うことを言いふらしたり、見られたくない画像を公開するケースでは名誉毀損(きそん)罪、持ち物に落書きをしたり、意図的に壊したりした場合は器物損壊罪などに当たることが考えられるという。

 一方で、ママ友いじめは弁護士が介入することが難しいのも特徴の1つ。「子供同士が仲良くなって人間関係ができているため、引っ越しができないことが理由」という。弁護士が間に入ることで人間関係がぎくしゃくした場合、転居が難しいとかえって精神的な負担を大きくさせてしまう。一戸建てやマンションを購入して間もない例もあり、被害を泣き寝入りしてしまうケースも多いそうだ。

深入りしすぎず

 では、ママ友トラブルに巻き込まれないためにはどうすればいいのか。

 東京未来大の小谷博子准教授(育児工学)は「産後、母性本能が高まるとともに『我が子が一番』という気持ちも強くなる。その愛情深さは、嫉妬と紙一重だ」と指摘。

 佐藤弁護士も「『ママ友』は子供を介して偶然、居合わせた関係。相手のことを知りすぎるからこそ嫉妬につながるので、深入りしないという防衛策も必要ではないか」とアドバイス。子供やママ友と過ごす時間が長い主婦たちの方が、トラブルを抱えやすい傾向もあるという。

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