「慰安婦」日韓合意

教科書どうなる…岸田外相の軍関与言及で懸念浮上「記述の悪化招く恐れ」も

高校・日本史教科書「連行」の記述残る

 慰安婦問題の記述は中学では下火だが、高校では大半の日本史教科書で採用されている。

 文部科学省によると、中学では平成9年度から使用の歴史教科書で、慰安婦に関する記述が一斉に登場した。宮沢喜一内閣の河野洋平官房長官が、元慰安婦に「心からのおわびと反省の気持ち」を表明した5年8月の談話発表などを受けた対応とみられる。

 その後、中学校段階で慰安婦について教えることは「成長の発達段階としてふさわしくない」などの意見が国内で拡散。16年度検定以降、中学歴史教科書から慰安婦の記述は消えたが、28年度から慰安婦の記述のある歴史教科書が一部の中学校で使用されることになった。社会科教師ら30人が執筆陣となった新参入の学び舎の歴史教科書だ。

 当初、慰安婦の強制連行を強くにじませる内容を申請したが不合格となり、再申請の際に大幅修正し、欄外に河野談話を一部要約して取り上げた。採択数は全国で約5700冊、占有率も0・5%と少数だが、他社の幹部は「どこまで採択数を広げるか注視している」と話す。一方、平成6年度から全ての日本史教科書で慰安婦を取り上げた高校では、今もその傾向は変わっていない。文科省によると、27年度供給本では、近現代史を詳述した「日本史A」で7点中7点、「日本史B」も8点中6点に上り、「政治・経済」でも8点中6点で記述がある。

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