「慰安婦」日韓合意

教科書どうなる…岸田外相の軍関与言及で懸念浮上「記述の悪化招く恐れ」も

 一方、岸田外相は日韓外相共同記者会見で、「慰安婦問題は軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であり、日本政府は責任を痛感している」と発言。軍の関与を認めた平成5年の河野洋平官房長官による談話と同趣旨だが、懸念する声もある。

 拓殖大の藤岡信勝客員教授は、「女性にひどい扱いをしたという否定的文脈で、『軍の関与』が語られるのを正すのが安倍晋三政権に期待されていたのに、逆に強制性をにおわせる記述の固定化につながりかねない」と不満をあらわにした。

 文科省では現在、高校低学年用の教科書検定が行われているが、教科書会社から今後、今回の合意内容を反映させるための訂正申請が出される可能性がある。文科省関係者は「合意内容を追加する程度の変更ではないか」との見方を示すが、ある教科書会社幹部は「岸田外相の公式発言をとらえ、軍の関与をことさら強調して記述するケースが出てくる可能性がある」と話している。

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