「餃子の王将」を展開する王将フードサービスの社長だった大東隆行さん=当時(72)=が射殺された事件で、反社会的勢力が関与した疑いが指摘されていることから同社は28日、コーポレートガバナンス(企業統治)を評価、検証する第三者委員会を設置すると発表した。同社に反社会的勢力との接点がなかったかなどを確認する。
渡辺直人社長は大阪市内で記者会見し「透明性のある健全な経営は達成できている。事件は未解決だが、外部の専門家の調査を受け株主や取引先などの不安を拭い去りたい」と述べた。
第三者委員会は外部の弁護士、会計士ら3人で構成し来年1月に設置する。経営幹部らにヒアリングするなどして、同3月上旬をめどに報告書をとりまとめる。また、改善すべき点があれば提言する。
調査対象は現体制だが、必要と判断されれば、過去の取引関係などに調査が及ぶ可能性もあるという。報告書は全文を同社のホームページで公開する方針。
事件は平成25年12月19日早朝に発生。大東さんは京都市山科区の本社前で、拳銃で撃たれ死亡した。これまでの捜査で、九州に拠点を置く暴力団組員が関与した可能性が浮上している。