主張

「慰安婦」協議 原則外れた妥結許されぬ

 安倍首相はこの際、「将来世代の障害にしない」と述べたほか、戦後70年談話でも、次世代に「謝罪を続ける宿命を背負わせてはならない」と強調した。

 新年の朴大統領の来日なども考慮し、早期妥結を図りたいのだろう。だが、優先すべきは早さよりも確実な解決につながるかだ。

 とりわけ留意すべきなのは、韓国側がこれまで何度も首脳レベルで「決着」を公言しながら、政権が代わり、政治情勢が変化するたびに慰安婦問題などを蒸し返し、対日外交カードに利用してきたことである。

 日本側は賠償とは関係なく、元慰安婦らに対してアジア女性基金を通じた「償い金」支給などに動き、歴代首相がおわびを表明してきた。にもかかわらず、解決に結び付かなかったことも忘れてはならない。

 中国の軍事的台頭や北朝鮮の核・ミサイル開発など、北東アジア情勢の不安定さを考えれば、ともに米国の同盟国である日韓の関係が停滞するのは適切でない。

 そうした現実的観点に立ち、韓国が慰安婦問題に固執する姿勢を転換することが、何よりも重要である。