浪速風

「不自由だった」と言うのなら

「報道ステーション」の降板について、記者の質問に答える古舘伊知郎さん=24日、東京・六本木(撮影・斎藤浩一)
「報道ステーション」の降板について、記者の質問に答える古舘伊知郎さん=24日、東京・六本木(撮影・斎藤浩一)

立川談志さんの古舘伊知郎評がある。その話芸に「何かがある、なにか創りそうだ」という予感がしたが、「いまのTVの騒ぎは嫌だ。騒ぐことにのみ己れを不安から逃避しようとしている現代人の哀れさ…。それを静めての安定の芸か、騒ぎの手伝いに同調するのか、いま古舘その中間にいる」(「談志百選」から)

▶まだテレビ朝日系「報道ステーション」のキャスターになる前である。小欄は、したり顔で発する独善的なコメントが嫌いだった。最近の例では、過激組織「イスラム国」(IS)への空爆を「テロがとんでもないことは当然ですが、誤爆によって無辜(むこ)の民が殺される。これもテロですよね」

▶公平・公正であるべきテレビ報道をしばしば逸脱した。そうした責任を取っての降板かと思ったら、古舘さんは「新しいジャンルにも挑戦したい」らしい。むしろ原点であるプロレス中継に戻ってはどうか。速射砲のように繰り出す過激な表現を、どうぞご自由に。