高橋昌之のとっておき

NEWS23の岸井成格氏の発言が放送法違反なのは明白ではないか テレビ局の「傲慢」を許すな

 「視聴者の会」が岸井氏の発言について「放送法違反」と指摘したことは、政界にも波紋を広げています。民主党の岡田克也代表は3日の記者会見で、「メーンキャスターが自分の意見を言ってはいけないというのは一つの見方かもしれないが、偏った見方だ」と述べ、「視聴者の会」を批判し、岸井氏を擁護しました。しかし、もしあるテレビの報道番組のキャスターが「メディアは民主党を無くすように声を上げ続けるべきだ」と発言しても、岡田氏は容認するでしょうか。するはずがありません。岸井氏の発言がそういう問題であることを岡田氏は理解していないのです。

 民主党に対しては3年間の政権の失敗やその後も責任ある野党として役割を果たせていないことから、「民主党はもはや無くした方がいい」という意見も少なくありません。現に党内や他の野党から民主党解党論が出ています。ただ、テレビの報道番組がこの問題を取り上げる場合もやはり、民主党のあり方について一方的な主張を伝えるのではなく、同党の現状や政策、国会での対応、野党再編の動きなどを多角的に報じ、視聴者に論点を与えるべきなのです。

 政府・与党は今のところ、岸井氏の発言問題について静観の構えをとっています。しかし、岸井氏の発言に代表されるテレビの政治報道の問題を放置していていいわけはありません。放送法4条は視聴者、国民、さらには国家のあり方にとって極めて重要な規定だからです。それを「単なる倫理規定」、「従わなくても罰則はない」などとして、テレビ局の恣意的な報道を許していてはその意義が脅かされます。

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