ソウルからヨボセヨ

あの「国の恥」を防ぎ、救った本紙前ソウル支局長の無罪判決

 韓国語に「マンシン(亡身)」という言葉がある。恥をかくという意味だが、もっともよく使われるのは「国(ナラ)の恥」という「ナラ・マンシン」だ。日本人以上に外国での評判を気にする人たちだから、国内でいろんな問題が起きるときまって「ナラ・マンシンだ!」といって騒ぐ。

 産経新聞の加藤達也前ソウル支局長に対する名誉毀損(きそん)裁判は無罪判決になったが、そもそも検察(政府)による起訴が無理な話だったため国際社会では「韓国には言論の自由がない」などと厳しい批判や疑問の声が出ていた。国内でも「ナラ・マンシン」として検察の横暴に対する批判が結構あった。

 もし有罪判決が出ていたら韓国の国家イメージ失墜は決定的で「ナラ・マンシン」は絶頂に達しただろう。その意味で無罪判決は危機から国を救った救国の判決である。韓国は裁判長を愛国者として歴史に残さなければならない。

 判決を伝える韓国メディアのなかでいつも愛国を叫んでいる最大手の朝鮮日報が、国の心配はそっちのけで産経新聞批判に熱を上げていたのには驚いた。問題になった産経のネット記事の大部分は朝鮮日報からの引用だった。無罪判決を引き出してあげたのだから感謝してもいいのに。相変わらず反日イコール愛国と思っている。(黒田勝弘)

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