君津市は17日、市がコミュニティーバス小糸川循環線の運行を委託する「日東交通」(木更津市新田)の65~70歳の男性運転手5人が約1年間、本来の運行ルートを計約145キロ省いて走行する不正を行っていたと発表した。運転手らは同社の調査に「早く戻って休憩時間を確保したかった」などと話しているという。市は同社に損害賠償の請求などを行う方針。
市によると、不正運行があったのは君津グラウンドゴルフ場行きの一部の便で、終点まで運行せず、勝手に途中から回送していたという。同社がデジタルデータを照会した結果、不正運行は今年1月28日から11月12日までで50回に上り、未通過のバス停が延べ242カ所あることが分かった。
同月13日、市に「バスが変な動きをしている」と通報があり発覚。同社は、29回不正運行をしていた男性運転手(65)を懲戒解雇とするなどの処分を下し、再発防止に努めるとした。