「物忘れが減りました」 筋トレで認知症を予防する試みに注目

 認知機能をチェック

 同診療所で筋トレを指導するのは、第24代ミスター神奈川ボディビルチャンピオンの本山輝幸氏(52)。厚生労働省の認知症予防プロジェクトメンバーとして、筋トレが脳の認知機能向上に与える役割を研究した経歴を持つ。

 人が筋肉を酷使したときに痛みやだるさを感じるのは、筋肉からの電気信号が神経回路を通じて脳へ送られ、その信号を脳が「痛み」などとして認知しているためだ。

 この仕組みを活用して、認知機能の衰えを確かめる運動がある。この姿勢を10秒間維持すると、認知機能に問題がなければ、太股の筋肉が悲鳴を上げ強い痛みを感じる。しかし、認知症が進行しているとほとんど痛みを感じなくなるのだという。認知症予備軍の軽度認知障害(MCI)の場合も、軽い痛みしか感じられないという。

 本山氏は「感覚神経の伝達が悪いと痛みを感じなくなる」と説明する。

 筋肉に意識集中を

 認知機能を改善する筋トレは家庭でも可能だ。回数に比例して効果が表れるわけではないので、行う頻度は週1回が適切。認知症専門医に相談した上で、無理をしない範囲で行うことが重要になる。