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スシロー、客単価4倍に マクドも嫉妬!?「まわらない回転すし屋」の脱デフレ戦略

【ニュースの断面】スシロー、客単価4倍に マクドも嫉妬!?「まわらない回転すし屋」の脱デフレ戦略
【ニュースの断面】スシロー、客単価4倍に マクドも嫉妬!?「まわらない回転すし屋」の脱デフレ戦略
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 回転すし大手の店舗スタイルの変化がめまぐるしい。元気寿司(宇都宮市)は5年後をめどに全店で回転レーンを無くす。あきんどスシロー(大阪府吹田市)は、様々なすし料理を楽しめるフルコースを提供する店を首都圏で出した。

 かつては客が回転レーンからすしを取るのが当たり前だったスタイル。しかし大手の店舗では今、回転レーンのない店さえ珍しくない。レーンより求められるのは「少し高くてもおいしい」すしのようだ。

 各社はそうしたニーズに素早く反応する。カッパ・クリエイト(横浜市西区)は、回らない新業態の店舗で高価格帯商品を新たに用意。結果もすぐに出る。コース料理を出すスシローの新業態店では既存の「回転すし店」で千円強だった一人当たり単価が4千円程度までふくれあがった。

 背景には、市場の脱デフレ路線がありそうだ。外食産業では最近まで低価格路線が主流だった。デフレ下ではマクドナルドの100円メニューや200円台の牛丼などが消費者にも喜ばれた。しかし、当時の「勝ち組」の多くがいまでは苦戦を強いられているのが実情だ。

 脱デフレの流れの中で外食チェーン各社の戦略転換は多岐にわたる。「餃子の王将」を展開する王将フードサービスが昨年、通常メニューよりも3~4割高い「極王」シリーズを開始。スターバックスコーヒー・ジャパンも昨年、商品改良を理由にラテなどで価格を上げた。

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