主張

軽減税率 生活守る制度の定着図れ 財源確保に与党は責任もて

 歳出の効率化はもちろん欠かせないが、消費税収以外からも財源が充てられる社会保障制度だけを狙い撃つように削減対象とするのはおかしい。

 制度改革などと関係するものもあろう。丁寧な議論を積み上げて幅広く財源をみつける努力を尽くすべきだ。

 与党協議は、首相官邸が主導する形で軽減税率の導入にこぎつけたが、財源の確保を保証してこその新制度だ。ここでも安倍晋三首相は指導力を発揮してほしい。

 複数の税率が混在する中で事業者に正確な納税を促すためとして、商品ごとの税率や税額を記したインボイス(税額票)の段階的な義務付けが決まったことも大きな前進である。

 インボイスをめぐっては、中小事業者が「事務負担が増える」と採用に反対してきた。だが、経済協力開発機構(OECD)に加盟し、付加価値税を導入している国でインボイスを採用していないのは日本だけだ。

 納めるべき消費税が事業者の手元に残る「益税」は、年間6千億円にのぼるとされる。その適正化にはインボイスが不可欠だ。これによる増収分も軽減税率の有力な財源となろう。