防衛最前線(51)

海自の掃海・輸送ヘリ「MCH101」 36人収容の巨大機 機雷除去だけでなく人員・物資輸送でも威力を発揮

 海自は現在、日本海や東シナ海など周辺海空域での安全確保や島嶼防衛を強化するため、艦載型の次期多用途ヘリの機種選定を進めている。海自幹部は「護衛艦部隊が事態に応じた活動を持続するためには、輸送や救難、負傷者の救護・後送などに当たれる艦載型ヘリの存在が必須だ」と強調する。

 MCH101は、海自の「SH60K」哨戒ヘリと並んで、その有力候補とされる。海自はいずれかのヘリの派生型を製造し、次期多用途ヘリに指定する可能性が高い。

 ただ、その選定作業の過程で不正があったとの公益通報に基づき、防衛相直轄の特別組織である防衛監察本部が、海上幕僚監部などの担当部署に特別防衛監察を行っていることが明らかになった。主要装備品の調達をめぐり特別防衛監察が実施されるのは異例だという。

 中谷元防衛相は「念には念を入れて(特別防衛監察を)行うこととした。機種選定の公正性を確保するためで、何らかの不正や不祥事が確認されたわけではない」と指摘。多用途ヘリコプターの選定作業については「慎重に進めている」と述べた。

 不正の有無については監察の結果を待たなければならないが、艦載型多用途ヘリの開発や配備の遅れは、日本の安全保障にとってマイナスでしかない。

(政治部 石鍋圭)

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