福岡市が、ヤフオクドーム(中央区)で今月開催される人気アーティストのコンサート公演日に限定し、「民泊」の提供を募集することが8日、分かった。福岡都市圏では3万~4万人の集客イベントのたびに、宿泊施設が大幅に不足している。
民泊は、個人の自宅やマンション、別荘などの空き部屋に、有料で旅行者を宿泊させる形態で、提供者と宿泊希望者を仲介するサイト「Airbnb(エアビーアンドビー)」は、世界規模で急成長している。
厚生労働省は7月、2~3日程度のイベント開催時に宿泊施設不足が見込まれ、地元自治体の要請に応じて宿泊施設を提供する場合に限り、旅館業法に基づく営業許可申請の届け出は不要とする通達を出した。福岡市の民泊募集は、この通達に沿って、宿泊先として自宅などの提供を募る。
市によると、対象となるのは、人気アイドルの嵐(今月17~19日)、EXILE(同26、27日)の公演日で、応募後に部屋数や日常的に使用しているかを聞き取りする。実際の仲介は、「Airbnb」などで実施する。
インバウンド(訪日外国人旅行者)の急増に伴い、全国的に「民泊」を利用する宿泊者が増えている。一方、ゴミ出しや騒音などの問題で、近隣住民とトラブルになるケースもある。