対テロ対策で失点続きのオバマ大統領 なお戦略手探り 政権への不信感高まる

 米軍のより強い関与を求める声が強まっている実態も判明した。昨年9月のシリア空爆開始直後のCNN調査では、米国がイスラム国掃討のため地上戦闘部隊を送ることを「好ましい」とする回答は38%にとどまっていたが、最新の調査では53%まで拡大。反対の45%を初めて上回った。

 オバマ氏は演説で、国内でのイスラム教徒に対する差別を批判するとともに、野党・共和党で強まっているシリア難民受け入れ反対の意見も牽制(けんせい)した。だが大統領選の共和党候補指名争いで首位の不動産王、トランプ氏は演説後、ツイッターで「(対策は)これで全て? 速やかに新大統領が必要だ」と反応した。

 トランプ氏は難民受け入れ拒否や国内のモスク(イスラム礼拝所)の監視を主張し、政権への不満の受け皿になっている。今回の演説でこうした流れを変えるのは難しそうだ。(ワシントン 加納宏幸)

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