大空の現場最前線〜関西国際空港

容器は小さく機内も暗い…制約乗り越え、世界中の人が満足できる「機内食」を

 とくにアレルギーのある子供たちは増えていて、日本の子供だと小麦粉や卵、アメリカではナッツのアレルギーが多いという。航空会社を通じてオーダーが入ると、アレンジを考える。

 ハンバーグやエビフライのあるお子様セットが定番だが、小麦粉がだめならパン粉の代わりに水切りした豆腐をつなぎに使ったり、卵がだめならエビフライの衣につける卵をバターに変えたりするなど工夫を凝らす。

 ときには、制限されている食材が多すぎて一体何を出せばいいのか…と頭を抱えることもある。そんな時は、航空会社を通じて母親に連絡して普段の食事を聞くこともあるという。

 田中総料理長は「安心で安全という絶対の条件をクリアしたうえで楽しく食べてもらいたいんです。飛行機にはさまざまな国、宗教、体質のいろいろな方が乗る。長旅の中でどう満足していただけるか。それを考え続けています」と力強い。(中井美樹)

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