テロは防げるか(中)

断片情報から兆候をつかめるか? インテリジェンスのプロ育成急務 組織縦割りが壁に…

前倒しで新組織

 パリ同時多発テロによる不安の高まりを受け、日本政府は新組織「国際テロ情報収集ユニット」の設置を年内に前倒しする。

 トップには外国の治安・情報機関や情報分析に精通した前警察庁外事情報部長を抜擢(ばつてき)。幹部職員は外務と防衛、警察、公安調査の4省庁から語学や地域情勢に通じた人材を登用する。

 出身省庁を意識した情報の出し惜しみや縦割り発想を排するため、身分を外務省と内閣情報調査室の兼務とするなど、制度設計にも過去の失敗に学んだ工夫が見られる。危急の課題となっている日本の対テロ強化。ユニットが新たな橋頭堡(きようとうほ)となり得るかどうかのカギは、人的資源の充実だ。

 かつてのP班を知る警察庁長官経験者はこう強調した。「機関や部署間の壁を越え、必要な情報を共有し役立てる努力は続けなければならない。最も重要なのは、情報の断片からテロの兆しを紡ぎ出す勘を持った人材を、時間をかけてでも育成することだ」(敬称、呼称略)

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