「何度見ても胸を打たれる」 ミズーリへの特攻の動画を発見 大分・宇佐市塾 来春にも公開へ

 映像を解明した同塾の織田祐輔氏(29)らによると、特攻機は、海軍の鹿屋基地(鹿児島県)を飛び立った「第五建武隊」(計16機)の1機だった。岡山県出身の石野節雄・二等飛行兵曹=当時(19)=の搭乗機ではないかとみられる。突入機の右翼は副砲塔にぶつかり、燃料に引火した。映像の白煙と黒煙はこの際のものとみられる。

 鎮火作業後、ミズーリのウィリアム・キャラハン艦長は、命を賭して自らの任務を全うしたとして、甲板に残されたパイロットの遺体を弔うことを決めた。翌日、星条旗に描かせた日の丸を使い、海軍式の水葬が執り行われたという。

 広島県の呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム)の戸高一成館長(67)は「今回の動画の発見で、パイロットの最期の瞬間を、より立体的に見て取れる。その瞬間まで生きぬいたことを伝える貴重な映像で、見る度に胸が打たれる」と語った。

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 ■戦艦ミズーリ 1944(昭和19)年に就役し、硫黄島、沖縄作戦などに加わった。45年9月、東京湾のミズーリ艦上で、日本の降伏文書調印式があった。朝鮮戦争後、いったんは一線を退くが、武装の近代化などを施し、86年に復帰した。湾岸戦争にも参加し、92年、改めて退役した。99年から、米ハワイの戦艦アリゾナ記念館近くに係留され、公開されている。全長270メートル、高さ64メートル。