あの人の本

美しすぎる社長、御手洗瑞子さん(30) 非情のダメ出しで被災地企業を黒字に 「気仙沼ニッティング物語」(新潮社)

【あの人の本】美しすぎる社長、御手洗瑞子さん(30) 非情のダメ出しで被災地企業を黒字に 「気仙沼ニッティング物語」(新潮社)
【あの人の本】美しすぎる社長、御手洗瑞子さん(30) 非情のダメ出しで被災地企業を黒字に 「気仙沼ニッティング物語」(新潮社)
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 東日本大震災の傷痕が残る地で高級カーディガンを手編みする会社を起業、初年度から黒字にした御手洗瑞子(みたらい・たまこ)さん(30)が、従業員や地元住民とのふれあいをつづった「気仙沼ニッティング物語~いいものを編む会社」(新潮社)を刊行した。10月30日には東京・神楽坂のイベントスペース「ラカグ」でトークショーを開催。美しすぎる社長が、経営を軌道に乗せるための厳しすぎるノルマの一端を明かした。(伊藤洋一)

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 東京大経済学部を卒業した御手洗さんは、コンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニーをへて、平成22年9月から1年間、ブータン政府の首相フェローとして同国の産業育成に尽力した。

 帰国後、東北地方の自治体で産業復興に関するコンサルタントの仕事をするなかで、知り合いのコピーライター、糸井重里氏(67)から「気仙沼(宮城県)で編み物会社の社長やらない?」と持ちかけられたという。

 「なぜ私が? なぜ編み物? なぜ気仙沼?」といくつもの疑問符が頭上を飛び交った。『編み物会社など見たこともない、社長なんてやったこともないから、うまくいくかわかりません』と言いながら、気仙沼や陸前高田(岩手県)で会った経営者が、震災で何もかも失った状態から会社を再建、従業員に給料を払おうと奮闘していたことを思い出した。結局、やってみなければ何も分からない、『やらなくてはいけないことがあるから、やるだけ』と踏み出した心意気はさわやかだ。

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