自信を深めた1年だった。J2千葉のFWオナイウ阿道(あど、20)。入団2年目の今季はリーグ戦33試合に出場。昨季の6試合から大きく飛躍した。今夏にはリオデジャネイロ五輪出場を目指すU-22(22歳以下)日本代表にも初招集。ナイジェリア人の父を持ち、高い身体能力は誰もが認める。スポーツ選手向きのずぶとい性格も将来性を感じさせるゆえんだ。
身長180センチ体重74キロと、FWとしては決して恵まれた体格ではない。それでもそれを補うほどの体幹の強さがある。本人も「前線で時間をつくるキープ力が武器」と話すように、体を当てられてもなかなか倒れず、ボールを奪われない。
ジャンプ力も目を見張るものがある。滞空時間が長く、脚にバネが入っているかのようだ。
今季第34節(9月27日)の大宮戦では、相手ゴール前に駆け上がると、左サイドからの味方のクロスに、やや早いタイミングでジャンプ。そのまま空中で体勢を維持し、額の正面で地面にたたきつけるようにヘディングシュートを決めた。相手DFより先にジャンプし、着地はほぼ同じだから、その滞空時間の長さが分かる。