インタビュー

サリン事件取材に奔走 知らない世界を伝えたい 上野浩之さん(下)フジテレビ社会部長

カイロ支局長赴任を機にヒゲを伸ばした上野浩之さん。「頼りなく見られる、と聞いて。効果はあったのかな」と首をかしげる=東京・台場のフジテレビ(荻窪佳撮影)
カイロ支局長赴任を機にヒゲを伸ばした上野浩之さん。「頼りなく見られる、と聞いて。効果はあったのかな」と首をかしげる=東京・台場のフジテレビ(荻窪佳撮影)

 フジテレビ報道局の事件・事故取材に奔走する記者を束ねる社会部長の上野浩之さん(48)。自身も平成2年の入社からテレビ報道に携わる25年のうち、大半を社会部記者として過ごしてきた。

 「自分の知らない世界を見て、映像で伝えられたらいいなぁ」と、テレビの報道記者を志望。昭和から平成に移りゆくころ、世界ではソ連が崩壊し、東西ドイツを分けたベルリンの壁も崩れた。激動の時代にドキュメンタリーなどに魅せられ、フジテレビに入った。

 念願の社会部記者になって遭遇したのが7年の地下鉄サリン事件だった。通勤途中に丸ノ内線が止まり、社会部に連絡すると、「築地駅に向かえ」。地下鉄も動かず、タクシーもつかまらなかったため、地上を走って築地駅で取材した。

 「被害に遭った人々が地上に出ていて、警察官が『風上に避難して』と叫ぶんだけど、風上とか風下とか分からなかった」

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