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TPP大筋合意で著作権「非親告罪化」 同人誌やコミケの取り締まりは厳格化するのか?に弁理士が答える

いったん切れた70年以内の著作物はどうなる

 「当然、保護期間が延びればコンテンツホルダー側の保護は強化される。では、すでに50年だと切れているが、適用されると70年に入る52年目などの例は遡及(そきゅう)して適用となるのか。これについては、明示されていないが、いろんな関係者の話では、混乱が生じるということでそれはしないということになりそうです」

 「権利保護が強化される半面、デジタルアーカイブスという、古い書籍や映像をデジタルデータとして文化遺産を次世代に残そうという動きはどうなるか。一番の問題は孤児著作物といって、書籍など誰が書いたか分からない、著作権者と連絡がとれないものについて、今までは50年たてばフリーになるということでデジタル化できた。(かつてのアーカイブの)本を国会図書館などに寄贈する形では現物があればストックしていけばいいが、デジタルアーカイブスは当然、複製になるので著作権の複製権が関わってくる。70年になるということは、孤児著作物の解決が20年延びるので、デジタルアーカイブスの充実には少し影響があるのではという話が出ている。これには内閣官房も、70年は過ぎていないが文化庁に裁定してもらうというような、例外的に認めてもらう裁定制度を作るべきではないかという声が出ています」

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